クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

身体の中には腎臓の少し上に副腎という小さい臓器があります。この臓器の大きさは動物の体重や大きさによって変わりますが犬で最大でも7.4mmくらい、猫で4.3mmぐらいの小さな物です。しかし、その働きは非常に重要で、この小さな臓器がないと生きていけません。この臓器の外側の皮質と呼ばれる部分ではストレスから身体を守り、糖の利用の調節などを行うコルチゾールと塩分、カリウム、水分のバランスをとっているアルドステロンが分泌されています。

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)はこの皮質からの過剰なコルチゾールというホルモンが分泌される病気です。

 

原因

脳の下垂体から副腎の皮質を刺激するホルモンが多く分泌されることによって副腎からコルチゾールが異常に多く分泌されます(下垂体性)

副腎自体が腫瘍になってしまいコルチゾールが異常に分泌されます(副腎腫瘍性)

以上2種類の原因が考えられています。

 

発症

どんな犬種でも見られますが、プードル、ダックスフンド、ボストンテリア、ビーグル、ボクサーが比較的多いようです。

大体610歳で発症する犬が多いです。

 

症状

•水をよく飲む

•おしっこの回数や量が多くなる

•食欲が増す

•お腹が膨れる

•足腰が弱る

•毛が抜け禿げてくる

•息が荒い

 

診断

•超音波検査

•ホルモン検査

 

食欲が増えて元気なふうに見えるため、飼主は若返ったと勘違いしてしまいそのままにされることがあります。しかし、血栓症や糖尿病、また感染症などを引き起こすことがある非常に怖い病気です。

症状に思い当たることがあれば一度病院で相談されることをおすすめします。

 

 

 

 

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いちご動物病院

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